ギター考察
時間の無い社会人にも出来る効率の良いギターの練習メソッドを考えてみた
社会人になると、なかなか思ったようにギターを練習する時間が取れません。さわることすらままならない日もあります。
- でもギターは上達したい!
- すげーフレーズ弾いて羨望の眼差しで見られたい!
- 時間は無いけど、目指すところは有る!
練習できなければ話になりません・・・・・
満足行く結果を残すためには、それなりの時間を確保する必要がありますが、それが叶わないのは分かっています。
どうしよう・・・・って
無理なことを考えていても仕方がありませんので、今の条件で出来る方法を模索します。単純に時間があった頃と同じ練習をすれば厳しい闘いになるのは目に見えています。
そこで!社会人になってから身につけたスキルを活用して効率的なギターの練習方法を導き出すことにしました。具体的な例題というよりはマインドです。考え方ひとつで事態が好転することはよくある話です。
目的と目標を明確化する
効率良く練習するためには、ゴール(目的)とゴールの中間地点(目標)を定める必要があります。ここでいう目的はなりたいギタリスト像ですね。そして目標は今の自分のスキルでも手の届く結果です。
例えば自分のレベルで少し練習したら演奏できる曲を弾けるようにするなどが該当します。
目標は手の届く範囲で複数用意する
効率化も大事のですが、効率を考えれば楽しくない機械的な練習も必要になります。モチベーションの高い最初のうちは良いのですが、それだけでは続きません。続けるための工夫として目標は手の届く範囲で沢山用意するのことがポイントです。
現状を分析し必要な要素のあらいだし
事態を好転させる、かつ効率的に運ぶにはまず現状分析からです。ギターが上達したいという目的に対して何が必要で何が足りていないのか?どのような問題があるのかをあらいだします。
- フィンガリングの問題
- ピッキングの問題
- 音色の問題
- 暗譜の問題
- リズムの問題
細かく分類するとギタリスト毎にもっと沢山あるかと思いますが、ギタリストが抱える問題をざっくり分類すると上記のようになるのでは?と思います。
問題の共通点を探る
各個撃破も良いのですが、まず上にあげた5つの問題の共通点を探り、一気に撃破できる方法から探ります。
その中の一例として挙げられるのが「速さと安定感」です。
「うん。知ってる。」ってなりそうなぐらい当たり前な例になってしまいましたが、速さと安定感は大切です。速くても安定した運指とピッキング、速くても粒立ちの良い音色、速いテンポでの読譜、安定したリズム、これらを身につけると効率良くギター上達することができます。
止まった時間の中で練習しない
先に挙げた5つの問題点、速さ、安定感を意識した上で無駄の無い練習方法の第一前提は、常にクリックを鳴らして練習するです。もちろん暗譜をするときもです。譜面をみながら弾ける速さまでテンポを落として暗譜します。コツは慣れるまで範囲を広げないことです。最初は1小節、複雑なフレーズなら1拍でもいいです。リズムを鳴らして確実にフレーズを仕留めます。とにかくギターの練習には必ずクリックって癖をつけます。それが当たり前になってきた頃にはそれなりの安定感を手に入れているはずです。
スピードを上げる前に力を抜く
フレーズに慣れてくるを徐々にテンポをあげて練習するのが定石ですが、その前に、最大限力を抜く努力をしてください。フレーズに慣れきってしまう前にテンポアップすると無駄な力が入りがちです。なのでその前に安定して弾けるテンポの中で最大限力を抜いて練習してみてください。
練習に仮説を立てる
こうすればギターは上達するよって練習方法はある程度確立されています。しかし効率を求めるのなら定石にとらわれず、仮説をたてて新たな取り組みを行うべきです。例として私がピック弾きの速度上げるために行っている取り組みを紹介します。
私の立てた仮説はこうです「今よりももっと良いピッキングフォームがあるのではないか?」です。長らく同じピッキングフォームでギターを弾いていたのでフォームを変えることに若干の抵抗はありましたが、目的のためです。
ピックの握りの検証
まず、ピックの握りです。歩行中にぶらーんとさせているような握りがいいのか、赤ちゃんが寝ている時に軽く握りこんでいるような状態がいいのかを検証しました。結果スピードは赤ちゃん握りの方が速かったのですが、音の粒立ちやブリッジミュートなど総合的な弾き心地ではぶらーんとさせている握りの方がよかったので、一旦はぶらーんとした方を採用します。今後さらに速度が望まれるようになれば、握りの変更も視野に入れることにします。
新たなピッキングフォームの模索
ピッキングフォーム、握りだけではなく振りの方も改善します。理想のフォームはピックと弦の摩擦を最小限に抑えた上で、粒立ちの良いエッジのたった音が出せるフォームです。そのフォームがどんなフォームなのか?検証するために、ゆっくりとしたテンポで弾く時は右手をどこにも固定せず最小限の振りで弦を弾くようにしています。腕のストロークなのか、手首なのか、サークルピッキングなのか判断できないぐらい小さな振り幅です。
不思議なことにこの取り組みを行ってから今までキツかった180での16分の刻みが随分楽になりました。
とまぁ「こういう練習をすればこういう結果が返ってくるのではなかろうか」という仮説の元、行いましたので不思議では無いのかも知れませんが、時間のある時にはやってこなかった取り組みです。
仮説と検証はワンセットで行う
仮説と検証は必ずワンセットで行うようにします。仮説はあくまでも仮説なので、失敗することもありますが、その検証した結果が大事なのです。仮説をたてて取り組んで、放ったらかしでは意味がありません。
練習を見える化する
タイムトラッキングを行い練習を見える化します。どのような練習を行ったかを見える化すれば、どの練習が効果的だったのか発見することができます。体感でもある程度はわかりますがタイムトラッキングを行えば、より正確に把握することができます。タイムトラッキングはアプリを使って行うと良いでしょう。おすすめなのがtoggleです。練習内容をプロジェクトとして登録しておけばグラフで視覚的にどの練習にどれだけの時間を費やしているのかがわかります。
数値を元に新たな仮説を立てることもできますので、おすすめの方法です。
まとめ
とまぁ長々と綴りましたが、ログを残し無駄を省き計画的に行うってのが根底です。うまくいかないにはうまくいかない理由がありますし、うまくいくにはうまくいく理由があります。それらを計測することにより論理的に理解し、反映させるそのための施策を紹介した感じです。
ギターがあるある程度上達してくると演奏に自信もついてくることと思います。そこで気をつけなければいけないのが勘違いです。世の中無名でもうまいやつはゴロゴロいます。常にアンテナを張り、自分のヒエラルキー的ポジションを理解していれば、より高みに辿り着けるでしょう。